★ ヒデさん 記★
1月3日から1月13日の間で、アフリカ大陸最高峰のキリマンジャロに登頂しました。高千穂有康さんにガイドをお願いし、参加者は福岡から5人、まりりんとは、キリマンジャロ空港で合流しました。羽田からドーハを経由してキリマンジャロ空港へ約20時間かけて到着すると、そこは日差しの強い夏でした。初日と最終日はモシのホテルに宿泊、キリマンジャロにはマチャメルートで6日間掛けて登ります。登山中は全てテント泊です。
高山病にならないためにアルコールは呑めないので、ホテルでおいしいビールを呑みました。
■1月5日 登山1日目 ホテルを8時、車でマチャメゲート1800mへ、ここから登山開始しマチャメキャンプ場3010mへ。マチャメゲートでは現地ガイドとポーター、コックと合流し総勢50人のパティーになりました。この日は14パティーが登ると言うことでしたので、単純に計算しても700人以上になります。
行動に必要な荷物のみを背負い、寝袋や着替えなどはポーターに運んでもらいます。
マチャメキャンプ場まで5時間ほどジャングルを進んで行きす。大きなシダや、初めて見る花などがあり、高い木には緑色の綿のような植物が垂れ下がっていました。
雨季が終わり、乾季に入ったと聞いていましたが雨も降ってきました。高度2500mを越える頃から、息苦しく、心臓の鼓動も大きくなり、大丈夫か心配になりました。
キャンプ場に到着すると、ポータ達が先に着いてテント設営や、食事の準備をしている。至れり尽くせりです。食事用の大きなテントには机と椅子があり、コーヒーや紅茶、ポップコーンなどが準備されていました。
夕食にバナナの煮たものが出され、粘り気のあるジャガイモのようで4〜5本食べました。
デザートのモンキーバナナはおいしかった。言葉は英語とスワヒリ語を使っていました。スワヒリ語で覚えたのは「アサンテ サーナ」(ありがとうございます)、「ハクナ マタタ」(大丈夫)、
「ポレ ポレ」(ゆっくり)、「ジャンボ」(こんにちは)、「マジ モト」(お湯)、まりりんは昨年7月からJICAでケニアに住んでおり、スワヒリ語は上手で休憩時間にスワヒリ語の勉強会をしました。
そしてポータたちがテントに集まってきてキリマンジャロの歌を一緒に歌い楽しい時間を過ごすことが出来ました。ポータや現地ガイド、コック、ウエータ はみんな良い人ばかりで いやな顔をまったくしませんでした。
キリマンジャロ登山は彼らの収入元です。登山時期以外は家で農業をしているそうです。
■1月6日 登山2日目 マチャメキャンプ 3010m →3900mの峠を越えて→シラーキャンプ3837m
富士山を越える高度まで登る。槍ヶ岳の3180mを登った経験しかなく、未知の領域に入る不安が横切ります。まだ頭が少し痛い。腹式呼吸をしながらまずは口をすぼめて口から息を全部吐く、そして口から大きく吸い込む、これを繰り返し登っていく。走ったりせず同じリズムでゆっくりと歩く。樹林帯から潅木帯になり高山植物が咲くルートを歩く。振り返ると富士山のような三角錐の形のメルー山4562m(タンザニア第2位)が見える壮大な眺めでした。
■1月7日 登山3日目 シラーキャンプ3837m→ラバタワー峠4500m→バランコキャンプ3976m 行動時間約8時間30分 この日は4000mを越える。この4000mが第一関門で、ここで高山病になると、登頂が危ぶまれる。少し頭痛がしたが、初日より軽かった。 景色は阿蘇山の中岳を数倍大きくした感じでした。キャンプ場への下り坂にはサボテンのような高さは2~10mの木がたくさん生えている。まるで巨人が手を広げて立っているようです。
なまえはセネシオキリマンジャロといい、葉が重なって伸びていて、葉1段が1年とういことですので100年以上経っている木です。
■1月8日 登山4日目 バランコキャンプ3976m→カランガキャンプ4035m 行動時間約5時間 目の前200m程のグレートバランコウォールの岩壁を越えでは、渋滞が出来てポータ達を通すのが大変でした。緩やかなトラバース道を右手にウフルピーク直下から続く南稜の階段氷河を展望しながら歩き、カランガ谷へ下って登り返すとカランガキャンプへ到着。キボ峰が目の前に迫って見えました。
この日の夜は 満月の明かりでキリマンジャロの山頂が白く輝いて幻想的な景色でした。
■1月9日 登山5日目 カランガキャンプ4035m→バラフキャンプ4673m 行動時間約3時間30分 昼からは高度順応のため4900m付近まで登りました。空気が薄くとてもきつい感じです。この頃から食欲が無くなり、お湯もあまり飲めなくなってきました。
キャンプ場からマウエンジ峰が正面に見える。キザギザの山並みは迫力があります。夜中に出発なので早めに就寝する。
■1月10日 登山6日目 行動時間が一番長く 約1200m登って約2000m降る工程です。バラフキャンプ→ステラポイン→更に最高点ウフルピーク(5895m)登頂。
往路を、バラフキャンプ経由。ミレミアムキャンプ 行動約13時間 (歩行:登り7時間分+1時間/下り5時間30分+1時間) 夜中の2時にアタック開始。ヘッドライトを付けてゆっくり登っていく。風が強くなりとても寒い。
なかなかステラポイントに着かない。途中登れなくて、下山してくる人たちとすれ違う。
とても辛そうな表情をしている。自分達もそうならないようゆっくりと登っていく。日の出とともに寒さも和らぐ。ステラポイントに8時頃到着。そこからは氷の世界でまぶしい。
さらに1時間掛けて最高峰ウルフピークへ。真っ青な空と真っ白な氷の世界です。下山時は足に力が入らず現地ガイドに支えてもらいながら下山しました。
■1月11日 登山7日目 ミレニアムキャンプ→ウエルカムキャンプ→ムエカゲート登山口→モシのホテル泊
ホテルでさっぱりし夕食では登頂証明書を頂きました。
■1月12日 午前中サファリで観光しキリマンジャロ空港から岐路に着きました。今回の登山は登山以外に、その国の文化や人に触れることが出来き、一生の宝物になりました。一緒に行ったメンバーと高千穂ガイドのおかげだと感謝しています。